川柳
【川柳】小雨だとわかった渡りきってから
これでもかこれでもかと起こること。ひとりぼっちで嵐の中をとぼとぼと歩いている。
防ぐ術もわからないが止まることはできない。進むしかない。
やっと辿り着いた場所で安堵する。しかしまた次に嵐がやってきた。
目的地ははるか遠く。気持ちを奮い立たせて再び。
物事は理由があって起こっている。だから越えることで初めてわかることばかり。
そして、あんなに苦しいともがいていたことも今では自分の血肉となっている。
さてさて、また次の嵐がやってきたよ。よし、行こうか。
『小雨だとわかった渡りきってから』 桂 晶月
川柳文学コロキュウム No77 2017・7
フィッシュアイ より
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