【川柳】ジャポニカを買ってもらった夏休み
年がバレてしまいますが・・・
ショウワノートさんから「ジャポニカ学習帳」が発売されたのが小学校1年生の時でした。
両親共働き、余裕のない暮らしだったことは幼いながらも重々承知していて、欲しいものを「買ってほしい」とは言えませんでした。
磁石のついた筆箱に憧れて、地味な蓋の筆箱にむかって「早く壊れて」とお願いしたこともありました。
当時、学校の購買で買うノートは全然ときめきのないイラストの表紙だったので、文房具屋さんでジャポニカを見つけた時は心の底から感動したことを覚えています。
きれいな写真の表紙に「ジャポニカ学習帳」(れんらくちょう、漢字学習帳・・・)と書かれていて値段も少し高め。
ここから先の記憶は定かではないのですが、小学何年生だったかやっと買ってもらえたのでした。
夏休みの宿題はこのジャポニカのおかげで前向きに取り組めたことを覚えています。
私にとって「ジャポニカ」という響きは、無限の夢を蓄えている大海原のようなイメージがあります。
おかっぱ頭のぽっちゃりした女の子はもうすっかりでっぷりしたおばちゃんになってしまいましたよ ジャポニカさん。
『ジャポニカを買ってもらった夏休み』
桂 晶月
川柳文学コロキュウム7月句会 席題「ノート」秀句入選