【高齢者と行く万博】92歳でも満喫!数々の優しさに触れて
年に一度、岡山の母が来阪します。
「万博に行きたい」と前々から言っていたので、今年はそれがメインイベント
しかし、7月で93歳になる昭和7年生まれの高齢者を私ひとりでどうやって連れて行くか・・・
それはもう不安でしかありませんでした。既に万博に行った方たちから情報収集を重ね、それでもなかなかイメージできないので、下見に行きました。
何の予約も無しに行った下見では、ついつい自分が楽しくなって必死にパビリオンを巡る(予約なしなのに10パビリオン制覇!)という始末。建物の並び方とか「こう歩けば近いぞ」みたいなことが分かったので良しとしました。
この下見を活かすべく(?)母との万博プランを練りまくったのでした。
しかし、、ここから当日帰路につくまで数々のハードルが!
移動手段の予約で四苦八苦
チケットの入場日時予約(下見の日と母と一緒に来場する日)を済ませ下見は5月中旬 母と行く頃(6月上旬)には気温も上がるし人も増えているだろうし、滞在時間は3時間ほどにしておこう。ということを先に決めて、じゃ、一番肝心な移動をどうするか・・これは負担の少ない自家用車一択で。あの「パーク&ライド」いうやつですね。
料金が高いけど、2人だし、楽だし。(下見では行きは新大阪からのバスでなんと20分で到着 超楽チンでした。が、帰りは電車 東ゲートから夢洲駅までで既にぐったりでした。)
そこでパーク&ライドの予約を。これがなかなか時間がかかる!入力画面に辿り着くのも確認する画面を探すのもヤヤコシイ 私のレベルでは四苦八苦
プレート番号やETC番号 カード番号の入力、到着時間や往復バスの時間を決めての予約、、とにかく登録が多くて時間がかかりました。
でもここを乗り越えれば当日は楽なはず。その勢いで西ゲートに近いパビリオンを2つ予約しましたがこれは見事に外れました(泣)
もし、車いすが借りられなかった時のシミュレーションができない!
強情なので、滅多なことでは弱音を吐かない母 でも膝が悪くて手術も経験しています
あの広い万博を歩く、そして並ぶのは120%無理 やっぱりここは車いすを使わせてもらうしかない・・
「車いすは無料で借りられるけど、行った時にはもう無かったわ」と言う話も多く聞いたので「何台あるんだ?」と調べたけれど、台数はどのサイトを見てもわかりませんでした。これは行ってみないとわからないか。でも、車いすを借りられなかったらどうしよう。不安を抱えながら当日を迎えました。
いざ出発!しかし、舞洲A駐車場への道で迷う
パーク&ライドだと、決められた高速ICを通れば割引が効きます。間違えないようにスマホのナビにルートを入れて出発(車のナビは舞洲A駐車場は表示されないので)
此花大橋を渡っていよいよという時、ちゃんと看板が出ていたので調子よく走っていたのですが、どうゆうわけか途中から見失ってしまい、警備員さんに聞くことに。私みたいな人が多いんだろうと思うくらい、まあまあの数の警備員さんが立っていました。
親切に教えてもらって、ようやく到着(此花大橋からかなり距離があります) 到着時刻に向けてちょっと余裕をみて出発していたので、早めに到着できました。 予約サイトには「予約時間より前に着いた場合は、その時刻までお待ちいただきます」って書いてあったので「どこで待つんだろう、とりあえずゲートまで行って聞いてみよう」 と。
そして、誘導係の人に「すんません、、ちょっと早いんですが・・・」というと、「あ、いいですよ どうぞ~ ナンバープレートが登録されているんで」と。
これならいつ来てもいいんだな。(でも、そう思われては管理が難しいので一応 時間帯を選択することになっているのですね。きっと)
私がパーク&ライドを予約した数日後に午後3時以降は駐車料金が半額になることになりましたが、この変更手続きもヤヤコシイので断念しました。

駐車して次はバスへ 予約時間ではないけれど乗れるの?
ちょっと早めに着いたので、予約していた往路バスの時間まで待たなければ・・と思っていたのですが、バス乗り場まで行くと「はいどうぞ~」と停まっていたバスに乗せてくれました。予約のQRコードを確認してもらって乗車 よく考えると、駐車場に止めた人はとにかくバスに乗るしかないので、さっさと乗ってもらった方がスムーズですもんね。
ここまで母の手を引き「お茶は飲んだか?」「帽子をちゃんとかぶって」など声掛けして、無事バスに乗車 座れました。
西ゲートに到着 あれ?どこで車いすは借りられるの?
バスに乗って20分程で万国旗が見えてきました。降車して、目指すは車いすを借りる場所(アクセシビリティセンター)ですが、どこ? こういう時は聞くのが早い。どこにでも案内の人が立っていてくれるので。で、聞いたのはいいのですが、そのセンターがはるか向こう!あそこまで母が歩くのは大変だろう と思い、私ひとりで貸し出し手続きに行くことにしました。しかし、母を待たせるにも炎天下 あまり時間はかけられないので、走ってセンターまで。
でも車いすは一台もなし。案内の方が「待っていただくことになります。どうします?」と。でももう待つしかないので、順番待ちチケットをもらいました。8人待ち。いつ入場できることやら。待たせていた母の元へ走り、一緒にセンターまで戻り、待つことにしました。
車いすが必要な人がバスを降りてセンターまで歩くのは大変です。遠いし暑いし。バスの降車場近くにあればいいいのに・・・と思いましたが、きっと理由があるのでしょうね。
さて、待つこと40分程 ようやく番号が呼ばれ、手続きを済ませ、母は車いすに無事乗ったのでした。
貸出は無料 時間制限もなし これはありがたい!
やっとゲートイン!皆さんありがとう!!
西ゲートから会場内へ。やっぱり人は多い!ですが、車いすを押しているとスッと道を空けてくれます。
自撮りで写真を撮ろうとすると通りがかった方が「撮りましょうか?」と。ありがたくお願いすると笑顔で「今日は暑いから大変ですが、楽しんでくださいね」 ああ、素敵過ぎる。いきなり感激です。

車いすだと優先で入場させてもらえるパビリオンがいくつかあって、この日は9つ回れました。



どのパビリオンも長蛇の列なのに、車いすでスイスイ入場させていただけて本当に感謝、感謝です。会場のスタッフさん、ボランティアさん、そして一般のお客さん 皆さんの優しさが心からありがたくて母も来られたことを喜んでいました。

さて、帰ろう 復路バス乗り場はいずこ?
3時間で帰るつもりが、気が付けば入場から5時間が過ぎていました。復路バスも予約していたのですが、これは時間変更しなくても乗れると自己判断で敢えてそのままに。
車いすを返すため、アクセシビリティセンターに寄って、そこからバス乗り場まで、、やっぱり歩かないといけません。よろよろと歩く母の手を引いて進むのですが、これが遠い!来た時と一緒なので、それはわかっていましたが、やっぱり遠い! 周りからも「遠いなあ」という声が聞こえてきました。
でも、まあ、こんなに優遇してもらったから、母よ、頑張れ!と声かけしつつ、ゆっくり歩いて乗り場まで辿り着きました。このバスに乗る人は絶対駐車場で降りる人なので、チェック無しで乗車完了
舞洲A駐車場はもう停まっている車もまばらでした。そして無事帰宅
92歳の母は耳がほとんど聞こえないせいもあって、会話がスムーズではないし、忘れることも加速しています。なので、今回の訪問もいつまで覚えていられるかわかりませんが、きっとまた写真を見ては楽しかった時間を少しずつでも思い出せるのではと。
会場では高齢者や障がい者の方をたくさんお見かけしましたが、皆さんとてもにこやかに楽しまれていました。
55年前の万博では母が私の手を引き、今回は私が母の手を引き、なんだか不思議な感覚です。
同じ大阪での万博はずっと私の記憶に残っていくのでしょうね。
これから暑くなるので、特にご高齢の方は大変かも知れませんが、時間帯やアクセス手段を選べば十分楽しめると思います。会場内もパビリオン内もバリアフリーなので車いす移動はスムーズです。(人が混みあっているスペースはちょっと大変かも知れませんが)
ぜひ皆さまいい思い出を作ってくださいね!
*高齢者の同伴は、できれば事前に車いすをレンタルされることをオススメします。